フィールド学習の想い

体験に勝る学びなし

進学塾で務めていた頃は国語の成績向上を軸に、来る日も来る日もテストの結果と文章読解の本文や問題とにらめっこしていました。

来てくれている生徒、親御さんのニーズは成績アップ。あくまでも、塾でのテストの点数アップ、志望校受験の合格。そのためにできることを全力で提供できることを実践していました。

ある日、小学6年生の生徒との何気ない会話で衝撃が走りました。

「川に行った時に葉っぱや枝を流したりして遊んだことあるでしょ?」

「今まで川に行った事が無い」

文章の解説のために話を展開しようと、つかみで話したところでずっこけました。
本人には何の悪気もなく、もちろん川にいった事が無いことが悪いわけでもない。

でも時の自分には大きすぎる衝撃が走りました。

どんな幼少期を送ってきたのだろう?同時にこんな疑問も浮かびました。

単純に、その後の説明をどうしようかとプラン変更して、違う方法でなんとか川の流れや
動きを説明しました。

でも圧倒的に、説明に時間がかかる。
それが一度でも体験していたら、「あーそんな感じね」と理解してくれであろう内容が。

体験は早ければ早いほどいい

と、断言してしまう怖さはあります。
例えばよくある相談で、海外留学。

ベン自身がアメリカ留学したのは22歳。これが遅かったのか、早かったのか、受け取り方感じ方はそれぞれ。
早く体験させたいと、小学生や中学生で行かせることが本当に正解かどうかの答えは正直後になって振り返らないとわかりません。

ただ、言えるのは、僕自身はあの年齢、あの考え方、の自分が行って体験した様々だからこその意味を感じます。それが今の礎になっています。

そういう意味では、早いからいいとは一言では言えません。

でも今回、言いたいのは自然に触れる機会は早い方がいい!
人間はやはり自然とは切っても切り離せない存在。ならその自然に触れる機会は少しでも早い方が、少しでも多い方がいいと思う。

だからといって、極端に田舎暮らしを全面に進めているわけでも無いですが、それも一つだと思っています。

他にも、音楽やダンス、絵画、スポーツなどいろんな分野ジャンルに触れるのは少しでも早い方がいいと考えています。

選択肢を広げる為には勉強なのか?

受験や成績向上の話をする中で、よく親御さんから言われる言葉があります。
子供の将来はまだまだどうなるかわかりません。
でもその時にいろんな選択肢が選べるように、早くから成績上位にいさせたいと思います。

現代社会の仕組みや性質の観点から見ると一つの正解だと思います。

でも子供の成績の上がり下がりをたくさん見てきた身として思うのは、それは後で取り返せる、という事です。
本気で取り組めば、ほとんどの成績はある程度の期間で取り返しが効きます。
本人が本気でその課題に取り組んで集中すれば勉強の成果効率は大幅に引き上がります!

一方で、自然との関わりや経験は後でも同じ分だけしか得られません。
自然は人間が決めたルールや方向性には従ってくれません。
川に行こうとしても、雨が降れば危ないので行けない。それはどうしようもありません。
実際に危ない思いをするかもしれません。

そこで知るのは、自然がなぜそうなっているのかや自然に生かされている人間というような事です。
その事実や真理を知るのは早ければ早い方がいいと思います。
そして可能性や選択肢はそういったところから膨らんでいくのだと思います。

多くの天才や偉人を調べると、幼少期には野山で遊んでいたという記述をよく目にします。
特に科学者は発明や発見のほとんどが自然からです。

そういった意味で、自然から学ぶのは早ければ早いほどいい、多ければ多いほどいい
結果的にその方が人生の選択肢も自然と広がっていく

というちょっと短絡的な意見ですが、そう思うのが実際のところです。

なので、ミロク塾では自然での体験を大切にしています。
そして時間がとりやすい夏休みにはぜひ山に入って、テントで生活をしてみてどう思うのかそれぞれがそれぞれの学びを持ち帰って欲しいと思います。

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