国語の基本は「主語」「述語」Vol.1
「主語がない」は実は間違い?
今回は国語塾らしく、国語の話をシリーズで始めようと思います。
まずは基本の「主語」「述語」の「主語」から見ていきます。
お母さんやお父さんからの相談で多いのが、
「うちの子は主語がない時が多くて伝わらないんですよ〜」
というものですが、実は間違っていることが多いです。
基本的に主語は「は、が、も、の」がくっついている言葉です。
私は、私が、私も、私の、です。
例えば子供が
「行く!行く!」
と言った時に、浮かぶ疑問は「どこに?」です。
「に、を」がつく言葉は目的語、と言います。
つまり無いのは、主語ではなく、目的語です。
逆に、「これくれたの」と飴ちゃんを手にしていたるとしたら、「誰が?」
と思うので、主語が無いと言えます。
日本語は主語が要らない奇妙な言語
英語も教えているのですが、日本語と英語の明確な違いの一つに、
主語が要らない事が多い、という点があげられます。
うどんを食べた。
と聞けば、90%以上の人が、「言っている人が」食べたと思うのが日本語。
I ate a UDON.
英語では必ず、I が必要になるので、「私が」うどんを食べたとはっきり言います。
この差は諸説ありますが、日本が単一民族だから起きていると言われています。
同じ種族で、同じ文化で、同じような暮らしをしている人が多いから、
主語を言わなくても伝わるよね!?
というニュアンス、で成り立っている不思議な言語です。
あとは、日本人は他の国の人よりも空気を読む能力に優れていると言われています。
これは卵が先か鶏が先か理論ですが、日本語がこういう言語だから優れたのか、
優れているから日本語がこうなったのかはわかりません。
が、一つ言えることは、日本人は相当特殊な能力を持った人種です。
だから国語は難しい。
海外にいて思うのが、英語に困っている英語圏の人は圧倒的に少ない。
英語の授業がわからない、という英語圏の生徒の数は
国語の授業がわからない、という日本語圏の生徒より少ない気がします。
(検証したことがないので調べてみたい)
大事なのは、主語を明確にすること
その一歩先に主語が大事という話が出てきます。
これはミロク塾でのテーマでもありますが、
自分の人生を自分で生きていく、ためには「自分が」考えて、行動する必要があります。
もちろん周りの人のサポートをうまく得ながら、それを判断するのも自分、その行動を起こすのも自分。
だから常に何かを決断するときの主語は自分になる。
言い訳が多い人の会話を注意深く聞いてみてください。
ほとんどの主語が他人です。
「だって、お母さんがそう言ったんだもん」
「上司がそういうんだから仕方ないよね」
たとえそうだとしても、それを受け入れて何か決断したのは「自分」
という部分がごっそり抜け落ちています。
だから周りのせいにしてしまいます。
辛いですが、見たくないですが、徹底的に「自分」を見つめ直すのも
ミロク塾での柱になります。
だから「私はこれが好きです」も見つかりやすくなります。
こう言った流れで、自分の人生を生きるためにも「主語」が大事になると考えています。