対話が大事
膝と膝を突き合わす
意外とできないのが対話。自分自身も常に反省です。どこかでやっぱり人の話を聞いていない自分がいます。
今回はそんな聞く耳を持つテーマでお話ししたいと思います。
Podcastを自分でやるようになってから、他のPodcastを聞くようにもなりました。
そんな中で最近聞いた面白い回が「TAKRAM RADIO」のVol.180 で篠田真紀子さんをゲストに迎えてのお話し。
篠田さんはエール株式会社という会社をされており、色々な会社の外部委託的なポジションでそのクライアント会社の社員さん達の話を聴く仕事をされています。ご自身が翻訳監修をされた書籍に「LISTEN」があります。
その中でキーになったのが、誰も「聴く」方法を習っていない。
自分の上司は自分の話を聞いてくれない。と言うが、それもそのはずで、誰も聴く方法を知らないんだから。そして人の話を聞くには関係性を作らなければ聞けない。つまりあなたの上司が聞いてくれないののは、あなたと上司の間に話を聞く関係や状況にないからと言う要因もあるのではないか、を。
国語も本質的には同じだと思います。本が読めない。とはつまり、本が言っている内容(筆者が言いたい事)を聴く体制ができていない。だから聞けない。
そのためには、膝と膝を付き合わせて、対話する!と言う意思が必要なのではないかと思います。
待つことの重要性
最近このテーマをよく考えます。それが「待つ」です。
偏見や差別的な意図は一切無く、純粋に状態としてだけの話をすると妊婦さんが一番「待つ」ことができる存在なのだと思っています。
早く自分の子供に会いたい。この手で抱き上げたい。といくら望んでいてもそれは叶わない。生まれてくるべき時がくるまで「待つ」しかありません。
それは農業や林業にも通づるかもしれません。先日椎茸の菌打ちを里山キャンプ地でみんなでやりました。
しかし椎茸が出るのは早くても2年後。それまでは人間にはどうしようもできません。
が、ここで文明の出番です!それを半年に縮めることができるのです。商売で言えばもちろん2年待つより半年しか待たないでできる方がより多く稼げます。
そこで問題になってくるのが、質です。本当に美味しい椎茸を育てようと思えば、やはり2年待たなければできません。それでも同じ(見た目や大枠)椎茸になるのだからちょっとした差は大した問題ではない、と促進させて栽培された椎茸がスーパーのほとんどです。
つまり人間はだんだん待てなくなってきています。
ちょっとぐらい不健康でもいいから、1日でも早く出てきて欲しい!と我が子に思うお母さんはおそらくいないのではないしょうか?
でも植物には、食べものには思ってしまうんです。旬であろうがなかろうがそうしてしまうのです。
それが前回の文明と引き換えにしてしまっているものなのかもしれません。
対話には待つことが不可欠
相手が伝えたいことを正確にキャッチするには、相手が十分に話す間待たなければいけません。そして、相手が出しきれていないな、と感じたならそれを手伝ってあげる質問などを投げかけてあげなければなりません。
そうすると今度は自分の意見を求めてもらえます。
時には気持ちよくなった相手が自分の意見は聞いてくれないかもしれません。一見その場では損をしたかに見えます。
が、本質で考えると、言い方は悪いかもしれませんが、そう言う人とは今後話をしなくてもいいのかもしれません。だってその人は他の人の話を聞くがないのだから対話がこれからもできる見込みはあまりありません。
もしくは、次回にごめんごめんこないだは自分の話ばっかりで、今度は聞かせてよ、と自分の話に耳を傾けてくれるかもしれません。
つまり、どちらの立場からしても先攻か後攻かの違いはあれど待つことがとても重要です。待てない今に未来はないのではないか、と思います。
それを昔の日本人は忍耐と呼んでいたのではないでしょうか?
特に子供と接していると、さっさとやって欲しいのに。と思うことが多々あります。そこで待ってあげることが子供と向き合う、膝を突き合わす一番なのかもしれません。
とはいえ時間は限られてるので、ずーっと子供に合わすこともできませんが、それをまず大人が見せていかなければいけないのかもしれません。